2023年2月8日(水)、2022年度 産学連携懇話会 「第2回 大学等産学IT就職促進 連携会議」を実施しました。
会議には大学等8校13名、仙台に拠点を置くIT企業3社4名、宮城県産業デジタル推進課等、29名が出席しました。
本会議は、「産」「学」からの各参加者が、地域ICT業界の人材確保の取組について意見を交わすものです。
論議の内容は検討を重ね、今後の事業に反映して参ります。
レポート
- 日時
- 2023年2月8日(木) 17:00-18:30
- 会場
- オンライン
- 参加者 (敬称略)
-
-
大学等
石巻専修大学、東北学院大学、東北工業大学、東北福祉大学、東北文化学園大学、尚絅学院大学、聖和学園短期大学、仙台青葉学院短期大学
-
地域ICT企業
株式会社エキサイト、株式会社コア 仙台技術センター、クオリティソフト株式会社
- 宮城県 経済商工観光部 産業デジタル推進課
- MISA 人財委員会
- 「伊達なICT-WORK せんだい・みやぎ」事業運営事務局
-
大学等
次第
- ◆17:00〜17:05 開会にあたって
- ・MISA人財委員会 委員長 岡田 晃男
- ◆17:05〜17:30 各校の就職活動の状況について(報告)
- ・2024年卒学生(就職学年)の就職活動の状況、課題について
- 【情 報 系】東北福祉大学、石巻専修大学、東北工業大学、東北学院大学
- 【非情報系】尚絅学院大学、聖和学園短期大学、東北文化学園大学、仙台青葉学院短期大学
- ◆17:30~17:50 各企業における採用活動の状況について(報告)
- ・2024年卒学生の採用活動の状況、課題について
- 【中堅系】【首都圏系】【地場系】のカテゴリ毎に報告
- ◆17:50~18:00 伊達なICT-WORKにおける活動状況について(報告)
- ・就職斡旋の状況、直近のイベント集客状況等について
- ◆18:00~18:20 2024年卒の学生の採用促進を図っていくために(議論)
- (主な論点)学生の“2極化”と就職活動時期のズレについて
- →これまで就職活動が早まってきている認識のもとで、イベント時期を前倒しするなどの対応を行ってきたものの、直近の各大学の状況をお聞きしたところ、企業側の認識と実態が異なっていることが見えてきた。
- ◆18:20~18:30 各教育機関からの要望事項、参加企業からの本日の感想など
- ◆18:30 閉会
- ・次回の開催予定について(伊達なICT-WORK運営事務局)
議事要旨
各校における就職活動の状況
- 全般として各校共に動きの早い学生と遅い学生に2極化している。
各企業における採用活動の状況
- 2023年卒の採用は各社共に8割~9割程度の充足率が多く、目標数には達していない。
- 文系学生の採用(応募が少ないなど)
- 企業側では文系理系は気にしていないが学生側が気にしている様子。
- 活動前半の時期に(文系学生の)ITへの理解がないまま選考に入りお互いの気持ちが通じあえず終わってしまったことが2023年卒の採用では多くあり充足率の低さにもつながっている。
- 文系学生の採用(特色)
- “iPhoneのアプリの作成とリリースをした“など、文系の学生でも独自にITの取組を行っている学生がいるというのが2023年卒の採用では見えてきた。
- (文系採用が多い点)本人の人柄や意識で採用しているがたまたま文系にたどり着く。
- 2極化
- インターンシップ参加学生は動きが早い学生であり企業側としても2極化を感じている。
- 5月で採用終了したので事実上“意識の高い学生だけに採用を絞り込む形になり、動き出しの遅い学生を上手く採用できていないという課題がある。
- 学生との接点の形成/母集団形成の難しさ
- 自社の知名度や認知度が低く学生にどう発見してもらえるのかが課題
- 母集団形成に苦労
- 専門学校との違い
- 専門学校はクラス単位で全員にお話できるなどアプローチしやすい側面がある。
「学生の2極化/企業との接点の拡大」などへの対応策について(議論)
- 文系学生や理系の“プログラミングが苦手な”学生に対するアプローチ
- “1年間教育するので安心して来てください”というような話は安心感が生まれる。
- プログラミングに自信のない学生が一定数おり、情報系企業に進みたいと思っている。“教育するので入ってきても大丈夫”と言っていただけると積極的に推薦できる。
- ITの経験や専門的な勉強をしたことのない方がどのように会社の中で成長して仕事をしているのかを知りたいという学生も多い。
- 就職活動の“後発組学生”の状況と対応策について
- “まだ採用活動を継続している”という情報を随時いただけるとありがたい。
- 夏休みが明けて近況を話す中で動き出す学生が多いのではないか。
- 「まだ何名継続募集している」情報があると学生もわかりやすく指導もやりやすい。
- 後発の学生の求人を探す際に学生は正直探せないでいる、というのが現状。
- 本校の場合は8月から活動する学生が圧倒的に多い。
⇒各校共に8月以降の後発で動き出す学生が多いことを鑑み、伊達なICT-WORKの求人サイト上で1ヶ月毎に「採用を継続しているか否か」や「採用対象(大学・短大・専門学校を採用しているかなど)」を検索できる機能をつけることで対応する。
人財委員会としての総括
- 本日各校から要望のあった”各企業の(リアルタイムでの)採用状況に関する情報提供“に関しては既に委員会でも議題に上がっており、すぐに取り組めることであると考えている。伊達なICT-WORKの求人サイトにフラグのようなものを立てて、採用を継続している企業を検索できるようにするような機能はそんなに難しくないので、春からすぐに対応させていただけるように委員会の中で検討させていただく。
- 事務局の方で手間が増えてしまうとは思うが、1ヶ月毎に“採用を継続しているか否か”あるいは“大学、短大、専門学校”などの確認ができるようなフォームを作成し、それに応じてフラグをつけるような形で来年度以降対応させていただく。各校で是非ご活用いただき、ミート率を上げていきたい。
- 毎年貴重な情報をいただきありがたい。学生にとっては3年生の後半から4年生の前半が就職やキャリア形成において勝負のタイミングになる。我々も活動を継続しながらも毎年毎年状況に合わせて皆様の学校の学生をできるだけ地元の業界に入っていただけるように努力していきたいと思うので、引き続きこのような情報共有の場をはじめ協力関係を継続していただけるようお願いしたい。
以上