2023年2月28日(火)、2022年度 産学連携懇話会 「第2回 大学等産学大学等 産学実践教育 連携会議」を実施しました。
会議には大学等7校9名、仙台に拠点を置くIT企業2社3名、宮城県産業デジタル推進課等、24名が出席しました。
本会議は、「産」「学」からの各参加者が、地域ICT業界の人材確保の取組について意見を交わすものです。
論議の内容は検討を重ね、今後の事業に反映して参ります。
レポート
- 日時
- 2023年2月28日(火) 17:00-18:30
- 会場
- オンライン
- 参加者 (敬称略)
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大学等
岩手県立大学、石巻専修大学、仙台青葉学院短期大学、東北学院大学、東北工業大学、東北福祉大学、宮城大学
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地域ICT企業
株式会社SRA東北、株式会社コア
- 宮城県 経済商工観光部 産業デジタル推進課
- MISA 人財委員会
- 「伊達なICT-WORK せんだい・みやぎ」事業運営事務局
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大学等
次第
- ◆17:00〜17:05 開会にあたって
- ・MISA人財委員会 委員長 岡田 晃男
- ◆17:05〜17:30 今年度の人材育成の取り組みに関する意見交換
- 2022年度の取り組みに関する説明(伊達なICT-WORK事務局)
- 1 東北工業大学「リーダー養成による産学連携インターンシップ」
- ⇒上手く行ったとのことなので、その成功要因(KSF)に関する考察と他の取り組みに対する示唆
- 2 伊達なICT-WORK「長期PBL型インターンシップ」他
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⇒タイプ1〜タイプ4のインターンシップモデルの在り方に関する意見交換
(企業側にとっては採用活動のトランスフォーメーションに繋がる可能性もある)
*インターンシップ = エントリー機能 - ◆17:30~17:40その他取り組みに関して(報告等)
- みやぎのIT発見プログラム など
- ◆17:40~18:20 コロナ禍による変化を踏まえた就職前学年からの意識醸成について(議論)
- 1 Z世代/コロナネイティブを踏まえたコミュニケーション能力・就業意識の醸成について
- 2 学生の「ガクチカへの悩み」への対応について
- ◆18:20~18:30 各教育機関からの要望事項、参加企業からの本日の感想など
- ◆次回の開催予定について(伊達なICT-WORK運営事務局)
議事要旨
インターンシップ(産学人材育成)の取り組みついて
東北工業大「リーダー養成による産学連携インターンシップ」について
- 文系や他大学学生も一部参加(→デザイン系学生はアイコンデザインを担当するなどの工夫)
- 単位認定は考えていないが、学生にとっては開発体験を“履歴書に書ける”というメリットがある。
インターンシップの枠組みの変化(Type1~Type4)への対応について
- カリキュラム等での対応はないが公欠の手続き書類の中にType3などの文言が加わる予定。
- 複数の大学と合同で行っており、まさに議論を行っているところ。
- 学内ではシラバスの表記に気をつけるようにという話になっている。Type1やType2でも“インターンシップ”という表現は使わず“就業体験”として合わせ技で単位を出すことも検討。
- Type1やType2へ参加する学生が多いので、対応策は協議中。
- MISAの夏季インターンシップはType3に該当するのが確定。
- ※福祉大、学院大、宮城大は従来通り
“ガクチカ”への対応について
各校における状況
- 各校共に“履歴書に書く内容がない”という学生が多い。
- 授業での商店街フィールドワーク、学内でのボランディアチーム立ち上げなどのサポート、PBLインターンシップなどの“ガクチカ”形成の取組を行っている学校もある。
企業が“履歴書”で見ているポイント
- 企業側は“その人となりを深掘りする上での話のきっかけに過ぎない”という声が圧倒的であった。
- “ボランディア”“アルバイト”などから一歩踏み込んで、そこから“何を学んだのか”“何を経験したのか”“自分はどのように考えているのか”という視点で見ている。
- 履歴書を書く際に、例えば“趣味=マンガ”の一言で終わる学生も多いが“どんなマンガが好き”“なぜそれが好きなのか”を20行しかない趣味の欄になぜ書かないのかもったいないと思っていた。
- 面接の際の話題づくりとして見ていることが多い。
- どのような小さなことでも良いのでその人の人となりが分かる内容が書いていると、“あ、こんなふうに自分を伝えようとしてくれているのであれば会ってみよう”と思う企業も多いと思う。
- 企業側としては自主性やリーダーシップ、忍耐力、成長志向などがポイントになる。
“ガクチカ”に関する自由議論
- 今の学生は「値踏みされたくない」という意識がある。高校時代から“褒めて伸ばす”教育を受けてきているので、クリティカルシンキングが身についていない。
- 「1対1だと急に参加者が減る」のは、自分が“値踏みされたくない”という気持ちがあるから。
- 学生はやっていないと言っても聞くと実はいろいろやっているが、それが“書くに値しない”、“評価されない”、“値踏みが怖い”、“すごく達成感を持っていないとダメ”というような感情を持っている。
- 企業側は“人となり/困難にどのように立ち向かうのか”といった点を知りたいと思っている。
- “等身大のありのままの自分を丁寧に書いていく”ことが大事と改めて感じた。等身大の自分を受け入れてくれる企業に就職した方が本人のためにもなり、そのように指導していきたいと感じた。
以上